00 · まず3点

古いことと、冷たいことは同じではない

  1. 1地球内部の熱は主に、形成時から残る熱と、放射性元素の崩壊が出し続ける熱に由来します。
  2. 2惑星は表面から熱を失うため、巨大な体積と熱を伝えにくい岩石が冷却を非常に遅くします。
  3. 3熱はマントル運動や液体外核の維持に関わりますが、各熱源の正確な割合は研究が続いています。

01 · 二つの熱収支

受け継いだ熱と、いま作られる熱

地球内部の熱は主に、形成時から残る熱と、放射性元素の崩壊が出し続ける熱に由来します。

岩石が衝突・圧縮され、重い金属が中心へ沈む過程で重力エネルギーが熱に変わりました。その原始的な熱は今も外へ漏れ続けています。

02 · 原子核の時計

ゆっくりした崩壊が熱を足す

ウラン、トリウム、カリウムの長寿命同位体は、今も地球内部で熱を生みます。

原子核は数十億年規模で別の状態へ変わります。放出されたエネルギーは周囲に吸収され熱運動になるので、燃料が燃える炉とは別の仕組みです。

FIG. 02二つの熱源と、一つの外向きの流れ
割合を示す図ではなく、熱の起源と輸送を分ける概念図です。

03 · 大きさの効果

内部は一度に冷えない

熱は表面へ出るまで何千キロも移動します。岩石は熱を伝えにくく、マントル対流も人の時間感覚では極端に遅い運動です。

小天体は体積に対する表面積が大きく、熱を失いやすい。大きな惑星ほど地質活動を長く保てます。

04 · 熱とマグマは別

マントルの大半は固体のまま動く

高温の岩石は液体でなくても、長い時間では変形して流れます。圧力は融点を上げるため、温度だけで溶けているかは決まりません。

外核は液体の鉄合金、内核はより高い圧力のため固体です。「熱い」と「液体」は別の問いです。

固体は、マグマの海にならなくても百万年単位で流れられる。
FIG. 03古いことと、冷たいことは同じではない
割合を示す図ではなく、熱の起源と輸送を分ける概念図です。

05 · 深部から表面へ

ゆっくり失う熱が、動く地球を支える

浮力と冷却はマントル対流、プレート運動、火山活動、表面への熱輸送を組織します。

組成、相転移、核の冷却も放射能と結びつくため、単一の熱源だけで説明することはできません。

FIG. 04 · 操作できる図冷え続ける惑星の熱をたどる

地球全体が冷えていても、内部で新しい熱を作り続けることは両立します。

01

形成が熱を蓄える

若い地球は大きな原始熱の貯金から始まる。

形成熱
定量的な熱源比率ではなく、概念的な順序です。

06 · どう確かめるか

核へ届く掘削孔はない

地震波が層と物質の状態を示し、高圧実験が深部鉱物を再現します。表面熱流量と地球ニュートリノはエネルギー収支を絞り込みます。

一つの完璧な温度計ではなく、独立した手がかりを組み合わせたモデルとして理解します。

07 · 証拠への道

地質学と惑星の熱

公式解説で基本を確認し、測定が始まる境界を分けています。

  1. 01
    USGS · Tapping the Earth’s natural heat

    深部熱と地熱流のUSGS概説。

    公式概説
  2. 02
    USGS · Some unanswered questions: This Dynamic Earth

    残熱と放射性熱源を分けるUSGS資料。

    USGS資料
  3. 03
    USGS Volcano Watch · Heat is deep and magma is shallow

    深部熱と浅部マグマを区別するUSGS解説。

    USGS解説
  4. 04
    NASA Astrobiology · Radiogenic heat and rocky planets

    岩石惑星の長寿命放射性元素に関するNASA資料。

    NASA資料
更新履歴2026年8月26日 · 5言語初版。